『コリオレイナス』・・・観賞編

早朝から色々ありましたが・・・
先週の『朧』に続きニナガワ作品『コリオレイナス』を観て来ました!!


前回の『オレステス』はちょっと性に合わなかったわけですが・・・
唐沢さん主演と期待も高く・・・でも半ば不安を抱えつつも行って参りました




やはりニナガワ作品、毎度ながら度肝を抜く演出です
幕が上がった瞬間に舞台上全てを覆う大きな鏡?
観客席がそのまま写しだされました・・・*1
一瞬の観客のどよめきと共にサイド入場口からキャスト陣の登場!!
舞台に上がるや否や丁寧にお辞儀・・・
観客一同拍手!!


どうやらこのキャストは全てローマの国の百姓や市民
何やら不平不満を言ってる


普通、戦の英雄を称えるであろう市民はなぜかこの国を勝利に導いた武将マーシア*2を嫌っている
それは彼は思った事をそのまま口にする暴君の為大勢の市民から嫌われていた
そのやさしさのかけらもない横柄な態度と行動には護民官たちからも疎まれていた


あまりにも高潔な・・・そしてあまりにも高慢な・・・コリオレイナスに唐沢さん
これがシェイクスピアだからか?いかにもニナガワ作品だからか?
あの長ゼリフは健在です!!
台本で何ページぐらいあるのだろうか?とつい考えてしまうほどの長さ
唐沢さんの舞台で映えるイイ声はすでに潰れかかっていました*3
まだまだこれからが長丁場・・・4月に英国で公演を控えてるようです


なるほど外国ウケを意識したのでしょうか?
衣装はとても東洋テイスト
民衆は中国雲南省の民族衣装のようだし・・・
武将はまるで日本の侍!!着物に袴その上に内掛け?腰には大小2本の日本刀?
戦では剣道の胴を身につけ・・・誰が見てもローマ人には見えない
しかもなぜかみんな丸刈りで・・・そうまるで武蔵坊弁慶のよう*4
また女性はモンゴルの民族衣装に限りなく近い
そういやぁ・・・ラストで般若心経が・・・
とにかくとってもアジアン


と・・・別にケチをつけてる訳じゃなく
面白かったです・・・いや・・・悲しいお話です


コリオレイナスは『朧』のライとは真逆の男!!
ライは腹にもない事を口から出まかせを言って相手を上手く利用しようとした
コリオレイナスは自分の腕しか信用せず思った事全てを口にし誰からの信用も得られなかった


国の為に自分を犠牲にしてまで戦った男の最後はあまりにも悲し過ぎました


唐沢さん鋼太郎さん*5白石さん勝村さん・・・芸達者が揃った素晴らしい舞台でした


2週に渡っていいお芝居観る事が出来ました
正直過ぎてもホラ吹き過ぎても・・・幸せにはなれないと言う教訓ですか?*6

*1:つい自分を探してしまう・・・これも性?

*2:後のコリオレイナス

*3:残念!!

*4:武将は槍で戦うし

*5:もう既に軽くファンですから

*6:そんな甘いもんやないけど・・・